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執筆者の写真HAKO FES

HAKO FES ライブレポート⑤ らっきょ



2018年12月14日

僕は渋谷の舞台で涙を流していた。


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3年前の冬

僕は渋谷の舞台で呆然と立ち尽くした。

僕の好きなカホンという楽器が

こんなにも愛されているということ

こんなにもアンサンブルで楽しまれていることに。

渋谷duoで何百人もの音楽好き達が

カホンの音に触れて一日を共に過ごしていることに。


狂わされた と表現しても許されるだろう。

それほど人生を変えられた一日が3年前の冬

HAKO FES 2015。


(HAKO FES 2015)


翌年には地元大阪でも行われ

さらにその次では関西は京阪神、そして名古屋でも開催と

少しずつ、少しずつハコフェスの種が蒔かれる。

僕にとって馴染みがない地域でも

カホンが誰かの生活の一部になっているのを

毎回肌で感じる。


その中で、

2017年のハコフェスにて村岡さんがこう言い放った

『47都道府県でハコフェス開催します!』と。


正直、無茶だと思った。

こんな素敵な楽器だけど、ニッチな楽器だもの。


(HAKO FES 2017)


2018年はどんと増えた10会場。

神戸京都大阪鹿児島福岡岡山名古屋浜松群馬東京。

鹿児島、福岡、岡山以外の7公演に

僕は参加した。


カホンをいつものキャリーカートに括って

高速バスや鈍行列車に揺られて一人旅。

どの会場においても

待ってくれていたのは

優しいカホンの音、人、空気。

そして、会場によって変わったのも

優しいカホンの音、人、空気。

今年複数の会場来てくれた人は、気付いてるはず。

全く同じハコフェス なんて存在しない。

どのハコフェスも十人十色なのだ。


(HAKO FES 2018)


2018年のハコフェス東京で

僕は岸田うららさん、中山拓人くんと

チームパフォーマンスを行った。

これこそが2018年のハコフェスにおける

カホンアンサンブルだってとこ

見せつけられたかな と思っている


20/16→5/4→9/8→5/4→14/4という

中々に変態な構成のではあったけど

しっかりと今年10箇所で行ってきた故の集大成を

全体パフォーマンスと今回ので

見せれたかな


中山君、うららさんには本当に感謝。

僕があまり予定合わせれない中で

無理してわざわざ深夜にかけつけてくれて

練習の時間を割いてくださったことにも感謝。


「俺は絶対やりたくない」という

最高のほめ言葉と躍起をくれた

村岡さんにも感謝の意が尽きない。



終盤、聞間拓さん×吉本ヒロくんのライブ。

一年、ハコフェスで歌われ続けた

「歌ってる場合ですよ」が

本編最後を告げようとしていた。

間奏に入ろうとしていた直前に

ユニット ききまたくの相棒であった小川徹さんがステージへ。

そして、ギターの音が止まり、鍵盤の音だけがduoで鳴り響く。

なにか、至高な時間が生まれることを予感させる。

「鼻歌ひとつが 世界を変える

口笛一つが 人生を変える」

この詞を合図に、32台のカホンが、カホン奏者が、観客が、声を高らかに歌い上げる。

その瞬間、村岡さんの目から涙が流れていた。

村岡さんが見たかった景色が、間違いなくそこにあった。


この景色なのだ。これが、幸せというものなのだ。


そう感じたときには、

僕は渋谷の舞台で涙を流していた。



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本当に、この32人だからできた一日。


ザ・マスミサイルの中野さんが僕に言ってくれた

「本当に出てよかった」という言葉。

きっと、否、絶対に忘れない。


自惚れてることばかり言ってるよ、きっとさ。

でもうれしいんだよな

初参加の奏者にそう言ってもらえる事が。

僕主催でもないのにね。


本当にありがとう。


観に来てくださったあなたがいたから

僕らはいい一日を作ろうと思えたのです。


2019年、どこまでいけるだろう。


-らっきょ-



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